肛門周囲膿瘍か粉瘤か?アラフィフ女初めての肛門科体験談。

2021年5月21日(金)、肛門付近に軽い痛みと違和感を感じました。

たいした痛みではなかったので気にはしてなかったけど、なにか嫌な予感。

肛門横にあった小さなしこりが、すごく主張し始めている感じがして…。

そして翌日、嫌な予感は的中。

週明け肛門科に駆け込むことになりました。

目次

尻の激痛で肛門科に駆け込むまで

金曜日に自覚症状が出てから月曜日に病院に駆け込むまで肉体的にも精神的にも地獄の日々でした。

やばいと確信した土曜日

肛門付近に違和感を感じた翌日5月22日(土)。

違和感どころではなく明らかにやばい状況。

しこり周辺が赤く腫れて熱を持ちとにかく痛い。

お尻が何かに触れると激痛が走り、座る時も寝る時も横向きにしてお尻が床に触れないようにし、何とか痛みを我慢していました。

時間が経てば自然と治るという感じは通り越し、これは病院に行って何とかしてもらわないとどうにもならない状況だと悟りました。

どん底の日曜日

一晩寝ても腫れは引かず昨日よりも痛みが増している状況。

さらに生理も始まってしまいました。

尻の痛みと、初めての肛門科と生理で血まみれの肛門を見せなきゃいけない憂鬱に肉体的にも精神的にもどん底。

ばあちゃんの痔の薬のネリザ軟膏をつけても痛みも腫れも治らず痛みが増すばかりで、時間が経過するごとに生理中のお尻を見せる羞恥心どころではなくなっていました。

明日早く病院に行かなきゃ。もうその一心のみ。

迷いも不安も羞恥心も痛みに耐えることで精一杯で頭の中によぎることはありませんでした。

月曜日いざ肛門科へ

待ちに待った月曜日。

ばあちゃんが痔で肛門科に通っていたので、なんとなく雰囲気の知っているそこの病院に行くことにしました。

どこの肛門科に行こうかなんて迷っている余裕はなかったし、考えている気力もありません。

自転車で15分ぐらいの道のりを、サドルに腰掛けると激痛が走るので立ち漕ぎで自転車を走らせました。

信号待ちでうっかりサドルに腰を下ろしてしまって激痛に呻きながらもなんとか病院に辿り着くことができました。

最初の難関、受付へ

受付は若い女性の方で、少し一安心。

「肛門が腫れて痛いので来たけど生理なんですが見てもらえますか?」と聞いたところ、

「生理でもまったく問題ないですよ~。」とのこと。

よかった~。


そこの病院は外科・整形外科・消化器科ついでに肛門科みたいな感じで、待合室で待っている人が何科を受診しているのかわからないというのが気分的に安心でした。

ただ、尻を半分浮かせて斜めに傾いた状態で座っていたので、「不審者っぽいよな。」と最初は周囲の目を気にしていましたが、痛みと緊張でそれどころではなくなっていました。

先生の受診の前に、尿検査と血液検査、体温測定をするとのこと。

生理で真っ赤な尿を採取後、体温を測定したところ37℃台の微熱。

血液検査では貧血。

さらに尻の激痛だから相当体はしんどい状況だったと思います。

いよいよ受診。尻を見せるまで。

診察室に入ると60代ぐらいの男性の先生と、身長170cmぐらいのがっしりして強そうな女性の看護師さんが出迎えてくれました。

金曜日からの尻の経緯を説明した後、

先生が「ズボンと下着を膝まで降ろし尻をこちらに向けて横向きに寝れ。」と。

私は「生理なんですけど。」と言ったら、

「生理は気にしなくていいから、早くベッドに尻を出して寝れ。」と言われました。

いい歳したおばさんがお尻を出すのを恥ずかしがるのは見苦しいかなと思い、

もうどうにでもなれという気持ちで尻を出してベッドに横たわりました。

いろいろなことをされ本能のままに叫ぶ

まず最初に先生が指でしこりの部分とその周辺をグリグリ押しました。

何かが触れるだけでも激痛なのに、それを指で押した上にさらにグリグリ深く押し続けるなんてことをしたら痛くないわけがないです。

でもめちゃくちゃ痛かったけどまだその時は理性を保つことができました。

グリグリが終わりホッとしたのもつかの間、先生は何かを肛門に入れようとし始めました。

それがもう痛くて痛くて叫ばずにはいられません。

私は今まで緩急のある痛みしか感じたことがなかったんだと思います。

指で患部をグリグリ押した時も、押した瞬間は激痛だけど指の動き次第では一瞬痛みが少しだけ和らいだりして、同じ痛みが継続するということはありませんでした。

肛門に器具を入れられた瞬間の激痛は味わったことのないもので、さらに器具が入っている間継続する痛みにパニック状態になりました。

その状況から一刻も早く逃れなければいけないと本能が働いてしまったのか、

「痛いっ、痛いっ、痛いですっ。や、ちょっとっ、痛いっーー。」と叫んでました。
理性なんて吹き飛んでしまうほどの痛みに息絶え絶えです。

そんな痛くて苦しくて辛い状況の中、あの強そうな看護師さんが私の肩を優しくさすり手を握ってくれたことだけが一筋の救いの光でした。

先生には殺意を、看護師さんには敬意を抱き診察はやっと終わりました。

肛門に入れられた器具とはネットで調べたところ多分「肛門鏡」というものだと思います。
ちなみにばあちゃんは脱肛といぼ痔で同じ病院で同じ検査をしてもらったことがあるのですが、まったく痛くなかったとのことです。
私の場合、お尻が炎症を起こして腫れていたのが激痛の原因だったと推察しています。

診察結果

先生曰く、

「肛門周囲膿瘍」だと思ったけど、肛門の中は綺麗だから「粉瘤」の可能性もある。

今日は抗生物質の点滴をして薬出すから、明後日切開するからまた来て。

その時に肛門周囲膿瘍か粉瘤かわかると思うから。

あと痔の薬(ネリザ軟膏)は逆効果だからつけないでね。お風呂も炎症が悪化するから入らないで。

下痢だけは絶対しないように気をつけて。 と。

そして患部のしこりのエコー画像みたいなものを見せてもらいました。

楕円形の袋状のものが写っていました。

先生が「場所が悪いんだよな。」とつぶやいていたけど、詳細を聞くほどの気力はもう残っていませんでした。

点滴をし家に帰る

先生の診察の後、抗生物質の点滴をしました。

お会計時にもらった紙には下記のように書かれていました。
メロペン点滴用キット0.5g 500ml生理食塩液100ml付 1キット

激痛に見舞われた診察のおかげで、魂が抜けたようにぐたっりとなってしまい、看護師さんの言われるがまま椅子に座り腕に点滴の針を刺してもらいました。

もちろん尻を半分浮かせ上体は斜めに傾いたまま。

15分ぐらいで点滴が終わり、お会計をして薬局で薬を購入しました。

セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg、ロキソプロフェンNa錠60mgを朝昼晩毎食後3日分だったと思います。

そして、立ち漕ぎでたまに忘れてサドルに座ってしまい痛みで呻きながら自転車で家に帰りました。

痛みに疲労困憊でもう何もする気力がなかったのに、その日の夜には点滴が効いたのか痛み止めのおかげなのか尻の腫れと痛みが和ぎかなり楽になっていました。

肛門科再受診。いよいよ切開?!

2021年5月26日 (水)再び肛門科へ。

ネットで肛門付近の炎症部位の切開について調べるとめちゃくちゃ激痛と誰もが記していたので意を決して病院へ向かいます。

前回の受診から3日経ち、抗生物質が効いてくれたおかげで尻の痛みはかなり楽に。

腫れもだいぶ引き、腫れている部分と腫れていない部分の境目がわかるようになっていました。

先生の受診。また激痛が繰り出されるのか?!

先生の受診は前回の激痛ででトラウマになっていました。

さらに今回は切開もするとのことで、もうドキドキでした。

言われるがままにベッドに尻を出し横たわります。

先生は相変わらず指で患部をグリグリしてきました。

強く押すので痛い。でも激痛ではあるけど前回のような痛みではまったくありません。

次は器具入れるのかなと身構えていたら、「はい、スボン履いて~。」と私の生尻をポンポンと2回叩きました。

尻を叩かれたことにむかつきながら、器具を入れられなかった安堵感といよいよ切開されるという不安が入り混じる中先生の話を聞きました。

「もう一回点滴して、次は来週の月曜日に来て。お風呂はまだ入っちゃだめ。あと下痢にだけはならないように絶対気をつけて~。」と言われました。

「切開は?」と聞く間もなく肛門周囲膿瘍か粉瘤かのどちらかなのかも聞けず診察は終わり、点滴のための処置室へと看護師さんに連行されてしまいました。

前回と同じ点滴をし、会計をして、前回と同じ薬を5日分もらい終了となりました。

透明な液体と肛門科受診終了

3回目の受診は5日後の5月31日(月)でした。

患部は全体的な腫れが引きましたが、しこり周辺部分(濃い赤色の部分)が一山盛り上がった形で腫れ熱を持った状態です。

その盛り上がった患部は中心が固めで表面がテカっていてその周りに水ぶくれのようなブヨブヨした部分がありました。

椅子を濡らした透明な液体

3回目受診前日の5月30日( 日)。

椅子から立ち上がると座面に透明な液体のシミが…。

確認すると下着の後ろ部分がグッショリと濡れていて履いていた厚手のジーンズにも滲みていました。

液体は無色透明の無臭で、この液体が出てからは患部の腫れや熱が一気に引き、水ぶくれのようなブヨブヨもなくなりました。

その日の夜になると皮膚が乾燥して腫れていた部分の皮が薄くむけ、赤くテカっていたのが無くなりました。

肛門科3回目の受診と最後の受診

翌日3回目の受診です。

先生に透明な液体のことを言うと、
「それはよかった。切開しなくていいね。また液体が出るからナプキンをあてておくといいよ。」とのこと。

ホッと一安心で次回は1週間後に受診となりました。

次の受診までの1週間も何事もなく液体がまた出ることもありませんでした。

お尻の患部は腫れも綺麗に引き、小さなしこりだけが残っただけで治療は一旦終了となりました。

肛門周囲膿瘍になってしまった原因の考察とその後

肛門周囲膿瘍や痔瘻の大きな原因の一つは下痢らしいです。

私は辛いものが好きな割には、胃腸が弱く唐辛子を食べると高確率で下痢をしていました。

その頃激辛の辛ラーメンが大好きで食べては下痢になっていました。
唐辛子を消化できない体質らしく口がヒリヒリするように肛門の粘膜も唐辛子でピリピリするぐらいでした。

それでも辛ラーメンを食べることがやめられず30分以上トイレに籠るほどのひどい下痢を繰り返していました。

今思えばこの辛ラーメンが原因だったと思います。

今回の肛門周囲膿瘍をきっかけに辛ラーメンは食べなくなりました。

が、頻度は減ったものの下痢には時々なってました。

そして約8ヶ月後、お尻に前にも感じたことがある違和感が…。

結局肛門周囲膿瘍から痔瘻になりました。

つづく。

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