夜中から早朝にかけて人の出入りが多くてあんまりよく眠れなかった。
8:00出発の高速バスに乗るために宿を7:30に出発。
雨がパラパラと降ったり止んだりだけど傘をさすほどでもない。
高速バスのバス停に到着。
時刻表確認しようとバス停に近づいたらいきなり車のドアが開いてびっくりした。
タクシーがバス停横で客待ちしていてすごい邪魔。
高速バスのバス停ってわかっているのかな?
めちゃくちゃ快適だった海部観光の高速バス
一番安い便で、4列シートのバスを予約したけど、現れたバスは3列シートで座席も大きく足元も広い!
車内も空いていて2席をゆったりと使うことができた。
1,900円でこんないいバスに乗れるなんてすごくラッキーだ。
快適な車内でくつろいでいるとポツポツと窓ガラスに雨粒がつき始めた。
トイレ休憩ために立ち寄った室津パーキングエリアに着いた頃には、大雨になってしまった。
大雨で気分が落ち込みそうになるけど、台風よりは全然マシだよ、と自分に言い聞かせる。
幸運にも徳島市内に入ると小雨に変わっていた。ずぶ濡れになる雨ではなくて本当に良かった。
バスは定刻よりも少し早く降車地に到着。
バスを降りたあと屋根のある近くのベンチでバックパックにカバーを付け、折りたたみ傘を準備して徳島駅に向かった。
高速バス快適だったな。
写真撮ろうとしている間に通り過ぎちゃったけど途中鳴門の渦潮も見れたし楽しかった!
発心の道場 徳島へ到着 いよいよ始まる私のお遍路
グーグルマップで確認しながら10分ほど歩いて徳島駅に到着。
結構大きな駅なのにICカードが使えなくショック。
切符を買うのにも現金しか使えなかった。
10:20頃ホームに行くともう電車は入線していたので、列車の中で出発を待つ。
車内はスーツ姿の男性や地元の方たちだけでお遍路さんっぽい人はいなかった。
ぼーっと車窓から徳島の風景を眺めていたら、20分ほどで板東駅に到着。
ようやくスタート地点に辿り着いた。
駅の待合室で雨合羽を着込み霊山寺に向けて出発。
いよいよだ。長年思い続けていた四国お遍路が始まる。
準備を整えるのに最適。1番霊山寺
小雨の降る中、グーグルマップを見ながら霊山寺を目指す。
雨だから仕方ないのかもしれないけど歩いている人がいない。
それに道も普通の住宅街の道路でこれといった感動がない。
10分ほど歩いて11:14、霊山寺の山門に到着。
1番にふさわしく立派なお寺だ。
まずは参拝をし、道中の無事と最後まで歩き通せるようにお願いをした。
私の参拝はお経は読まずに手を合わせて自分の名前と住所を心の中で唱えるだけ。
2~3分で終わる。
カジュアルお遍路さんスタイルだ。
あと、線香やろうそくも用意しなかった。88箇所ともなると結構な値段になってしまうし、持ち物も増やしたくなかったから。
それでもお遍路さんらしい格好をしたくて、霊山寺の売店で、菅笠と英語版遍路地図、納め札を手に取り会計に持って行ったら、現金のみの支払いとのこと。
現金そんなに持ってなくて、お金をおろして戻ってくるのは面倒だったので購入を諦めた。
ただ、霊山寺が一番品添えがよく、他と比べても特に高いというわけではなかったので、ここで買えばよかったと後で後悔することになった。
高速バスで一緒だった人に不幸な人認定された
納経所は売店の中にあったので、御朱印をもらい外のベンチで納経帳をバックパックにしまおうとしていたら、女性の方に声をかけられた。
あら、あなた高速バスに乗っていた人?ザックカバーに見覚えがあるわ。
その方は大阪から来た人で娘さん夫婦と3人で連休を利用し、今回は13番大日寺から始めるとのこと。
娘さん夫婦は初めてのお遍路なので徳島駅でレンタカーを借りた後、霊山寺で装備をそろえてから13番へと向かうそうだ。
あなたは今回はどこまで行くの?
「88箇所全部です」と答えたけど、話がなかなか噛み合わなくて何回も同じことを聞かれた。
ようやく一度に88箇所回るということを理解してもらったと思ったら、
仕事は何してるの?
「無職です。」と答えるとすごく気の毒そうにされた。
46歳の無職の女が一人でお遍路なんて、はたから見たら何か訳ありのかわいそうな人に思われてしまっても文句言えないのが悲しい。
勝手に人の事不幸な人と決めつけるなよって、思った。
当人は長年の夢が叶って楽しい気分でいるんだからさ。
心が洗われる。2番極楽寺
何を言われようとも気にしていなければ心は動揺しないはずだ。
例えば「ハゲ」と言われても毛髪の量にコンプレックスを感じていなければ何とも思わない。
それなのに大阪のおばさんの言葉に嫌な気持ちになってしまったということは、自分は無職独身に負い目を感じているのだろうか?
悶々としながら2番極楽寺へと向かう。
相変わらず誰も歩いていない。
みんな車で移動しているようだ。
11:54、15分ほど歩いたら極楽寺に到着。
山門をぐぐると、観光バスからわらわらとたくさんのお遍路さんが降りてきた。
納経待ちは嫌なので本当は駄目なんだけど参拝を後回しにして納経所に走る。
無事待たずに御朱印ゲット。そのあと、山積みにした納経帳を持った人が来たのでセーフだった。
すごい人のすごさが何なのかわからない
極楽寺の本堂と太子堂に行くには急で長い階段を登らなければならない。
さあ、登ろうかとしたところに1人の男性に声をかけられた。
私たちすごいラッキーですよ。
あの方は大変徳の高い方なんです。
こんな雨の日なのに回っているなんて珍しいです。こんなこと滅多にないんですよ。
どうやら、さっきの観光バスから降りてきたお遍路さんたちを引率している人のことを言っているようだ。
何がどうすごいのかよくわからないまま、取り敢えずそのお遍路さんの団体のところに行ってその徳の高い方のお経を聞かせてもらった。
でも残念ながら私にはやっぱりよくわからない。
「こんな雨の日なのに」って言うけど、これだけの人数を引き連れて観光バスもチャーターしているわけだから、雨の日だから行かない、とかないと思うんだけど。
こんな風に思ってしまうのは屁理屈なのかな。
本堂、大師堂の参拝を終えた後お寺をゆっくりと散策。
雨にうんざりしていたけど空気中の汚れが流されしっとりと清々しい空気に包まれている境内は気持ちがいい。
長命杉という弘法大師自らが植えたと言われている樹齢1200年の大木も自然のすごさを湛えていて素敵だったな。
太子堂の中に入れる。3番金泉寺
金泉寺までは約2.8km。
歩いているとそこかしこに柿とかみかんとか実際に実を付けた木がある。
そこが果樹園というわけではないのにこれには本当にびっくりした。
みかんがなっている木が住宅街の道路脇にあるなんて北海道じゃ見たことない。
そして風情のある道標があったり、なんかお遍路っぽくなってきたぞ。
12:57、30分ほどで金泉寺に到着。
極楽寺と山門が似ているな。
金泉寺は結願後の1番へのお礼参りの途中にもう一度寄っているんだけど、その時にお先達さんから、太子堂は中に入れると教えてもらった。
さぬき手打ちうどん こんせんでお昼ご飯
時刻は13時半。お腹が空いた。
グーグルマップで確認すると金泉寺近くにうどん屋さんがあったのでそこでお昼を食べることにする。
歩いて3分ほどで「さぬき手打ちうどん こんせん」に着いた。
時刻は13時半過ぎ。地元のお客さんが数組いた。
四国のうどん屋さんはセルフだと思っていたけど、ここは普通に席に座ってから注文をするスタイル。
冷たい肉ぶっかけうどん(小)700円を注文。
甘辛いつゆとお肉にさっぱり大根おろしがすごく合う。サクサクのあげ玉の食感と香ばしさがアクセントになり美味しかった。
カッパ着て歩いているせいで蒸し暑かったから、冷たいうどんとお冷で一息つけた。
次は5km以上の道のり。頑張れそうだ。
田舎道を歩いた先にある立派なお寺。4番大日寺
14時前にうどん屋さんを出発。
10分ほど歩くとそれはそれは素晴らしい大木があり思わず足を止めた。
岡の宮の大クスと呼ばれる樹齢700年の大木。
荘厳さに見とれてしまった。
大日寺への道のりは「民家の裏を通ったり、あぜ道や山道を通ったりとなかなか楽しいんだろうな、雨じゃなければ」と思った。
草むらやぬかるんだ道だったので大日寺に着く頃には靴も靴下もびちょびちょになってしまった。
15:16、大日寺到着。
山の中にあるお寺で、境内は石畳が引かれ、綺麗に整備されている立派なお寺だった。
まだ16時前だったので5番まで行けたけど、11番近くの宿の予約が明後日で時間的に余裕があったので今日はここで終わりにした。
宿泊予定の宿に電話をして送迎を依頼。
結構山の中なので楽天モバイルがつながるか不安だったけど、電話が繋がって胸を撫で下ろした。
本日の宿とお金と行程
電話をすると15分ほどで着くとのことだったので、山門横の駐車場付近で待っていると1台の車が迎えに来てくれた。
夕ご飯を買うためにコンビニに寄ってもらい、宿には16時ぐらいに到着。
靴が濡れていることを言うと靴乾燥機を用意してくれた。
すごく助かった。
旅人の宿 道しるべ
素泊まり 4,400円、朝食 550円。夕食はつけなかった。洗濯機 無料、乾燥機 故障中。
木のぬくもりが感じられ、開放感のある館内で快適に滞在できた。
朝食は550円の割に品数も多く、味噌汁も具沢山でご飯もお代わりできるのでなかなか良い。
靴乾燥機を用意してくれた時は嬉しかった。
この時はお客さんが少ないためかお一人で切り盛りしていて、余裕がないのか表情や雰囲気が少し怖かったけど、親切だった。
お勧めできる宿。
- 部屋、館内、トイレなどどこも清潔
- 洗濯機、靴乾燥機が無料(乾燥機は故障中の貼り紙が貼ってあり使えなかった。)
- 送迎あり。途中コンビニにも寄ってくれる
- PayPayで支払いができる
- 朝食は値段の割によかった
- ドミトリー希望だったがコロナのため個室のみの予約しかできなかった
- お風呂がぬるかった
- オーナーさんが忙しいせいもあるかもしれないが少し無愛想
- 送迎してくれるので大きな問題ではないが、宿の周りには何もなく場所もわかりにくい。直接行かれる方は注意。
使ったお金
旅の始まりは緊張しているのかあまりお腹が空かないので夕飯は宿では頼まなかった。
・交通費 260円 電車代(徳島駅ー板東駅)
・宿泊費 4,950円 夕食なし朝食付(550円)
・食費 1,336円
・御朱印 1,200円(1-4番)
・合計 7,746円
今日の行程とちょこっと日記
宿に着いてから洗濯してお風呂に入った後、部屋でゴロゴロしていたら、まだ20時前なのに猛烈に眠くなってきた。
そして気づいたら21時過ぎ。知らないうちに眠ってしまったらしい。
一瞬起きて、電気消して、そのまままた寝た。
相当疲れてるみたいだ。
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